こんにちは、ミナキです!
登山をこれから始められる方で「普段着ではダメ?登山って何着ていけばいいの?」と疑問に思ったことはありませんか?
今回はそんな悩みをお持ちの方に、登山に普段着が適さない理由と登山着の選び方について解説します。
登山に普段着が適さない理由
登山に普段着が適さない理由は性能が不十分だからです。
山では様々な事態に遭遇するため、その事態を対処しなければなりません。
登山に普段着が適さない理由ついて説明します。
- 雨や風を凌ぐ耐候性が無い
- ストレッチ性、耐久性が低い
- コットンは汗冷えを起こす
- 低山であれば普段着でも問題ない!
【雨や風を凌ぐ耐風性が無い】
山の天候は非常に変わりやすいです。登り始めは晴れていたのに、気づいたら雲に覆われていて、さらには雨が降ってくることが度々あります。
また、山は平地と比べ風が強く、天候が悪くなるとさらに風も強くなります。
登山では雨と風に対処できる防水性と防風性を備えるウェアが求められます。
【ストレッチ性、耐久性が無い】
登山では様々な動きをします。一般的な登る動きだけでなく、倒木を跨ぐ、低い姿勢になって障害物を通過する、鎖や岩を支えにしながら歩くなど色々あります。
そんな時、ウェアにストレッチ性が無ければ余計な体力を奪われます。
また、岩場や草木が生い茂っている登山道ではウェアが破れる可能性があります。そのため普段着にはない耐久性が求められます。
【コットンは汗冷えを起こす】
普段着の多くにコットンが使用されていると思います。コットンは肌触りが良く普段着には適しているのですが、水分を保水するため登山には向きません。
登山はハードな運動です。重たいバックを背負い何時間も歩くためかなりの汗をかきます。
汗はそのままにしておくと汗冷えを引き起こすため発散しなければなりません。
しかし、普段着は水分を保水するため真逆の働きをします。汗を発散する透湿性が求められます。
登山に適した服装【レイヤリング】
普段着は登山に適していないことが分かったと思います。
では、どういった服装が登山に適しているのか解説します。
- 体温を一定に保てる服装が登山に適している
- 3つのレイヤーの役割【レイヤリング】
体温を一定に保てる服装が登山に適している
登山に適している服装とは体をドライに保ち一定の体温を維持させることできる服装のことです。
体温が奪われると歩行が困難となり遭難や低体温症になる可能性が出てきます。
その「体をドライに保ち一定の体温を維持させることできる服装」を効果的に実現するのがレイヤリングです。
レイヤリングとは「ベースレイヤー・ミドルレイヤー・アウターレイヤー」の3つのレイヤー(層)で構成した服装のことです。
各レイヤーについて詳しく解説します。
3つのレイヤーの役割【レイヤリング】
- アウターレイヤー:雨や風などの外的な要因から身を守る。
- ミドルレイヤー:体温を維持する層。「暑ければ脱ぐ、寒ければ着る」
- ベースレイヤー:肌から出た汗を吸収し発散する。肌をドライに保つ
アウターレイヤーの役割
アウターレイヤーは雨や風などの外的な要因から身を守るレイヤーです。
一番外側に着るレイヤーで、常時行動中着るのではなく、雨や風が吹き始めたら着ます。
雨や風にあたり続ければ体温は徐々に下がり、低体温症になる可能性が高いです。そのため、雨や風などの外的要因と体を分ける必要があります。
本ブログで想定している無雪期においては、レインウェア(オールウェザー)が該当します。
ミドルレイヤーの役割
ミドルレイヤーは「暑ければ脱ぐ、寒ければ着る」ように体温を維持するレイヤーです。
ミドルレイヤーはアウターレイヤーとベースレイヤーの中間に着ます。
様々な温度に対応できるよう、薄いウェアを複数重ね合わせることが重要です。
例えるなら、「厚手1枚だと10℃か20℃だけに対応できるが、薄手2枚だと10℃と15℃と20℃に対応できる」このようなイメージです。
夏の暑い時期はシャツ1枚で完結しますが、秋などの寒い時期はシャツの上にフリースを着るなど、2枚3枚組み合わせ体温を維持させます。
ベースレイヤーの役割
ベースレイヤーは肌をドライに保つために、肌から出た汗を素早く吸収し発散させるレイヤーです。
素肌の上に着て、汗を素早く吸収し汗冷えを防ぎます。
サイズ選びの注意点としてピッタリ着られるサイズを選びましょう!
ゆとりがあると冷たい外気が溜まり、体温を下げます。ピッタリと着ることで外気を遮断して自身の体温を逃がさず、暖かさを保てます。
登山ウェアの選び方 2つのポイント
登山に適した服装は3つのレイヤーで構成されていることが分かりました。
ですが、各レイヤーには素材の違い、保温性の違いによって様々な種類があります。これから登山を始められる方は、様々な種類の中からどのウェアが自分に適しているのかわからないと思います。
そこで、素材の特性と適した保温性について解説します。
- 素材の特性を活かそう
- 必要な保温性を考えよう
素材の特性を活かそう
登山ウェアに使われる素材は様々あります。
その中の代表的な素材を2つ取り上げます。
【速乾性に優れたポリエステル】
登山ウェアの多くはポリエステルを使用しています。
ポリエステルは速乾性に優れており、大量に汗をかく登山に最適です。
各登山メーカーはポリエステルを用いて独自開発されたウェアを取り扱っており、吸湿速乾性や抗菌性、UVカットなどの性能を併せ持つウェアがあります。
また、化学繊維なので安価なのも1つのメリットです。これから登山をされる方に最適な素材だと言えます。
【保温性に優れたウール】
ウールも様々な登山ウェアに使われている素材です。
ウールは保温性に優れており、適度な速乾性もあるため秋冬の寒い時期に重宝します。
また発熱性があり、汗などの湿気を吸収して繊維が吸着熱を発生させる効果があります。
保温性と発熱性だけでなく、防臭性、伸縮性、着心地がいいなど様々な長所があります。
しかし、長所の多い天然繊維であるため値段が高いのがデメリットです。そのため2着目以降のウェアにお勧めします。
必要な保温性を考えよう
必要な保温性を考える時に意識すべきなのは、どの山に何月に登るかです。
どの山に何月に登るかを明確にすることで大まかな気温を割り出せます。そして、その気温に適した保温性のウェアを選びます。
例えば、9月に塔ノ岳に登るとして平均気温は17℃なので、行動中は半袖Tシャツで過ごし休憩時はウィンドブレーカーを羽織る。登る当日だけグッと冷え込み、気温が10℃以下になる可能性もあるため、レインウェアをリュックの中に入れておく。
以上、私の気温に対しての服装の選び方を簡単に説明しました。
注意点として、
この服装の選び方が全員に適しているわけではありません。
人それぞれ体感温度は異なるため、17℃だと長袖とフリースを着るという人もいると思います。
平均気温と最低気温を考慮して、自分に合った服装を選びましょう。
今回の記事では以下の点について解説しました
- 普段着は登山に適してなく危ない
- 登山ウェアはレイヤリングを意識しよう
- 登山ウェアを選ぶ際は素材と必要な保温性を考えよう
これから登山を始められる方、初心者の方の参考になれば幸いです。
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